革で栞を作った
最近レザークラフトの楽しさを知ったので、なにか小物を作るチャンスがあればやってみたいなと思っていたのだが、実際のところ「ああいう革小物がほしい!よし作るか!」となることはそうそうなかったりする。レザークラフトは工程ごとにそれぞれ専用の道具があったほうが「圧倒的に」作業がやりやすいというものであるので、本格的に始めようとなるとなにかと最初は物入りになりがちである。つまり敷居がちょっと高い。そのため私のような「とりあえず家にあるもので代用しながらやってみっか」という軽いノリだと作ることのできるものはなかなか限られてくる。
そんな折、人にプレゼントをする機会があったのでなにか革小物を、と考えたのだが「これなら自分でも簡単にできるのでは」と思いついたのが栞だった。
模様をステッチであしらえば、あとは裏の革と縫いあわせるだけである。
模様には、やなぎなぎ「三つ葉の結びめ」から三つ葉をあしらった。それぞれ2色の糸を3本ずつ混ぜて計6本でステッチ。
先日のベストアルバムリリースツアー「-LIBRARY- & -MUSEUM-」のグッズで購入したアートブックの「三つ葉の結びめ」のページになぎさんの手作り三つ葉オブジェとともにこう書かれていた。
永遠と繋がっている三つ葉。
ああ。いいね。好きですよ、私はそういうの。人にあげるもののモティーフとしてもいいじゃない。
というか、栞に決める以前に私がこの三つ葉をステッチでやってみたかった。それがまず最初にあった気がする。なにか革で作ろう→三つ葉をやりたい→栞ならいけるんでね? という流れ。
2枚の革を留めるところはクロスステッチで。なにぶん売り場にあった一番幅の狭い「菱目打ち 1.5mm巾」でやったのでクロスっぽくないし穴がつながりそうでここはちょっと道具不足による結果に。まあなんとか、といったところ。一応縫い目付近に木工ボンドを流しているので固定は十分にされている。
裏返したところ。三つ葉は裏から見てもきれいだったので良かった。
今回新たに導入した道具。レザークラフト用の縫い針は以前買ったのがあるので今回は菱目打ち(1.5mm巾の1本、2本、4本のもの)とロウ引き用の蝋と、ポリエステルの糸。前回初めてレザークラフトをしたときに普通の手芸用目打ちで代用したのだが「こりゃ専用の目打ちが必要だ」と思い知ったので購入。だけど今回の栞では4本目打ちは使わなかった。
革は「栃木レザー」のもの。このあいだ買ったリーガルの靴、あのタンナーである。東急ハンズのレザークラフトコーナーで売っているのを以前見つけてへえ、と思っていた。今回プレゼントということでいい飴色になるといいなとちょっと奮発して購入。200x400x1.3(タテ・ヨコ・厚、mm)で1400円くらい。
目打ちで打ったところ。ゴム板は道具箱の中にあった。なお作り方などを見ると木槌などで叩いて目打ちをしていくとあるが、このくらいの厚さの革なら手でぎゅっと押しこめば打てる。音も出ないし夜でも作業できるのでおすすめ。小物向けになるではあろうが。
縫い終わったところ。糸はケチらず長め長めに見積もって用意したほうがいい。ギリギリだと縫いにくくて仕方ないので。頂点-頂点-頂点が 2cm ずつの三つ葉を縫うのに 60cm くらいが縫いやすかった。縫い方は平縫い(でいいのかな?)。 両端に針を通して表裏から交互に縫っていく基本の縫い方。留めるときは余分に縫い進めて裏で結んだ。
革になぎさんの三つ葉の結びめをあしらった。なかなか良い。
糸はポリエステルにロウ引きして、2色を3本ずつの計6本。ねじっても良いかしれんね。これはこれでまだらに色が出てわるくない。 pic.twitter.com/OYGjzteZKX— Non (@ichijo) April 14, 2019
栞のサイズは 35 x 120(mm)。
みなみけの特典しおり(45mm x 135mm)を元に5mmずつ変えて試作してみたけど、文庫本の栞と限定すれば、35mm x 120mm がよさげだな。
なるほど、みなみけはB6(だよね?)の漫画本だし、ひょっとして本のサイズと対応する使いやすい栞のサイズには相関関係があるんじゃないかしら。— Non (@ichijo) April 13, 2019
挟むタイプなので、本に入りこんでしまって「栞を探す」という本末転倒なことにはならない(はず)。
実際形になってみると、革にステッチした三つ葉はとても綺麗で、自分用にも欲しくなってしまった。