靴下にボタンを着けるというライフハック
靴下というのは下着と同じで基本的に毎日取り替えるものである上、左右ペアであることから必然的に靴下周りの処理が多くなる。洗濯物を干すとき、また乾かした後にはペアで揃えるわけだが、そのペアを正しく組み合わせるのがまず面倒である。明らかに色や模様が別であれば迷わずピックアップできるが、社会人となると日々履く靴下というのは似たり寄ったりな色合いになりがちだ。似ているどころかまったく同じ靴下を複数揃えている人も多かろう。
しかも同時期に一斉に新品へ取り替えるわけではないから、似たデザインの靴下の新旧が混ざり合うことになる。そうなると毛羽立ち具合とか毛玉の量からペアを見つけ出す必要がある。考えただけで我が Quality of Life 魂が発狂しそうである。
うちの場合それだけに留まらず、家人で似たような靴下(というか同じ無印良品の靴下)を履くものだからその選別作業といったら鑑定士並の審美眼を要求される。
そこで私は以前、自分の靴下には玉結びをくくりつけ、他人のとは区別できるようにした上で、糸の色をペアごとに変えることにより効率化を図ったことがある。これは当初効果的に働いたのだが、しばらく経つと糸がとれたりして大して識別の役に立たなくなってしまった。靴下の生地はそれほど緻密なわけではない上、伸縮性があるので小さい玉結び程度では抜けてしまいやすいようだった。
その経験を踏まえた上で改良したのが、このボタンを着けるという対処法である。靴下の左右ペアのそれぞれに1つずつボタンを着ける。履いたとき左右対称になるように右側に着けたらもう片方は左側に着けること。「ボタン」として使うわけではないから隙間を作らずきつくくくりつけて良い。
ボタンは好みのものを使って良いが、私は Y シャツに標準でついてくるボタンを利用している。Y シャツのボタンは自分で着け替えているので、小さいプラスティックボタンが大量にストックされている。使うこともないだろうなと思っていたボタンだが、思わぬところでの有効活用となった。
似た色や同じモデルの新旧の区別のためにはボタン自体のデザインで分けるとか、糸の色で分けるなどすれば対応できる。
ボタンを着けたところで気になるのは履き心地だが、まったく気にならない。ボタンが外側に位置する場合も、内側に位置する場合も違いはない。だから靴下の左右の入れ替わりにも支障はない。
数ヶ月経過しているが、ただの玉結びを着けたときと比べ耐久性は比較にならない。今のところ一つも緩んでいないし、おそらく緩み始めた頃は靴下自体の替え時であろう。
ちょっとしたことだが、これだけで靴下にまつわる無駄な時間がゼロになる。畳むときにペアで悩むことがないというのは小さいことではあるが確実に生活の質を向上させる。靴下を買ったらまずはボタンを着ける。おすすめの一策である。