HUAWEI P10 を購入
携帯電話を買い換えた。HUAWEI の P10。今までは FREETEL の SAMURAI REI。前回の買い換えは不慮の事故によるものだったが、今回は「飽きてきたから」というのが大きい。すでに一ヶ月以上経ち、落ち着いたところで改めて見てみてもこれはかなり良い機種だと思う。スペック的に見ると、価格レンジがまったく違うところにいったわけだが、高スペックの機種が欲しかったというよりは、HUAWEI のカメラを一度使ってみたかったというのがある。
https://consumer.huawei.com/jp/phones/p10/
色はグラファイトブラックを選択。裏面デザインが一番落ち着いて見える色。カメラに注力するスマートフォンは、カメラのレンズ部が微妙に出っ張っていることが多いのだが、P10 は均一面である。これは大いに評価したい。素晴らしい。
質感もいいのでポーチに入れているだけで裸で使用している。
前使っていた機種とは SIM カードサイズが違うので交換する必要があるなと思い IIJ のサイトを見てみると、micro SIM から nano SIM に交換したい場合は自分で切ってくれても構わない、というようなことが書いてあった。
調べてやってみると、結果的に無事にできたのだが、これは結構冒険度が高い。慎重な性格と自負する私自身でさえ「あぶねー」というところがあった。自分でカットしてみるとしても、有料で交換する覚悟は持っておいたほうがいいと思う。
指紋認証が爆速であることなどそのあたりの使い勝手は動画で見たほうが早いと思うので軽く紹介動画を撮ってみた。
HUAWEI P10 を購入 from Non on Vimeo.
指紋認証を解除するところで「電源オフの状態から」と言っているが、正確には「画面オフの状態から」である。
上位機種の Mate 10 Pro も少し考えたのだが、実機を触ってみて「自分には少し大きすぎる」「指紋認証が背面にある」「レンズ部が出っ張っている」という理由から P10 しかない、と落ち着いた。購入は NTT-X Store にて 54,400 円だった。
私は特別 Leica のファンではないので、そこに惹かれたというよりは実撮影画像を見てかるい衝撃を覚えたというのがきっかけ。
今までスマートフォンの新機種が出てくるたび「カメラがいいカメラがいい」「もうカメラはスマートフォンで十分」という巷の声を聞いてきた。そのたびに実際の撮影画像を見てみるのだが、正直私に言わせれば「塗り絵」であった。スマートフォンの小さい画面で見るには確かに十分だろう。Instagram でフィルターをがっつりかけるのならまったく問題にならないかもしれない。それでも「画質は撮りたい写真を撮るための基礎体力のようなもの」と考える私にとっては「いくらカメラがいいっつってもこんなものか」というのがいつもの評であった。基礎体力があれば撮りたい写真の選択肢や自由度は広がる。「写メ」という言葉が生まれた頃の携帯電話カメラでだっていい写真は撮れる。だがそれにはずいぶん制約が多いだろう。私が言いたいのはそういうことだ。
ともあれ、そんなことが続いたせいか「カメラがいい」と謳うスマートフォンに対して、いくらか冷めた気持ちを抱いていたのは否定できない。
ところが HUAWEI の P9 だっただろうか。この機種のモノクロ撮影画像を見たとき「…え?」と戸惑った。とても携帯電話のカメラで撮ったものには見えなかったのだ。それから私は HUAWEI のスマートフォンを気にかけるようになった。
個人的にライカにはあまり惹かれないんだけど、この写真はすげぇな。P9欲しくなってきた ▼写真を撮るのが楽しくなるHUAWEI P9のカメラ – ケータイ Watch https://t.co/6onGDklRRT via @ktai_watch
— Non (@ichijo) February 1, 2017
やっぱ新しいスマフォ(HUAWEI P10)、かなりカメラいい気がする。デジイチ使いの自分が初めて「(妥協ではなく"カメラ"として)アリかも」と認める機種になりそう。
もうちっといろいろ撮ってみたい。 pic.twitter.com/2lvaciKFYy— Non (@ichijo) January 16, 2018
ここからは P10 での実撮影画像。リサイズの他は手を加えていない。P10 では RAW 形式でも撮れるのだが、ここに掲載しているのはすべて JPEG 撮って出しの画像。撮影モードは「写真」か「モノクロ」。なお P10 は 4:3 が基本のサイズ比率である。グッド!
動画でも触れたが、モノクロモードが大変良い。化ける。
雪解けの雫。このようなタイミングの写真を撮るには、シャッターボタン押しっぱなしで連写すると良い。
さすがに光量が落ちる場面ではディテールが落ちる。
やはり「しっかり撮りたい」場合にはデジタル一眼のような「カメラ」に軍配が上がる。「でもこれくらいならまあいっかあ」という許容範囲はかなり広い。
食べ物の写真にはめっぽう強い印象。かなり寄れるし、発色も良い。ちょっと明るさを上げて撮れば特に何もせずとも見栄えの良い食べ物写真になる。
生肉を美味しそうに撮るのは結構難しいのだがこの通り。
ソフトウェア処理でボケを表現する「ワイドアパーチャ」も HUAWEI の機種では注目される機能だが、これは処理がうまくハマる場合とミスる場合がある。本来ボケさせたいところが抜けていたり、その逆もある。
ここに掲載している P10 撮影の写真はすべてワイドアパーチャを適用していない。そのままのボケ味である。でもどうだろうか? 私はこのくらいのボケでも十分に思う。むしろワイドアパーチャの結果に一喜一憂するよりはいいのではないかとも思う。それにやはりソフトウェア処理はまだ抵抗があるというのも正直なところ。
こうしてまとめて見てみると、やはり料理写真とモノクロは唸るものがある。カラー写真も極端な味付けがなく好印象。
最後に良いところと「んー」なところをまとめて挙げておく。
- 指紋認証が速い。無茶苦茶速い。画面オフの状態からでも解除できるのは最高。
- 充電速度が速い。USB Type-C でコネクタの向きを気にしないでいいのも素晴らしい。
- 背面のメインカメラレンズの出っ張りがない。
- カメラが良い。特にモノクロは素晴らしい。
- 音楽再生の音質もそこそこ良い。
※Sony の Walkman NW-A40 シリーズを持っているがそれには及ばない。スマフォで聴く、という条件では十分にアリ。
- アプリをホームから「非表示」にできない(「アンインストール」ではない)。使わないアプリをホームから非表示にしたいだけなのに、フォルダを作って放り込んでおくくらいしか片付ける方法がない。
- カメラのシャッター音が消せない。
- Bluetooth のコーデックが SBC 止まり。せめて AptX には対応して欲しかった。
- 普通に指で操作していても、たまにナックルジェスチャーと認識されることがある。
- 新品の状態で画面に保護フィルムが貼ってあり、このことは良いのだが、そのフィルムが滑りが悪くすぐに剥がしてしまった。
SIM フリー端末で「操作感がよく写真がよく撮れて質感もいい隙のない端末が欲しい」という人にはおすすめできる機種だと思う。ただ発売が2017年6月であり、すでに販売を終了している店舗もある。HUAWEI はラインナップが多く分かりにくい面もあるので(P10 にも Plus と lite、この無印と3種類ある)、購入を検討する際は事前のチェックが不可欠。可能な限り実機を触ってみるのが良い。
かなり満足度の高い逸品である。